中学生のみなさん、国語は好きですか?
私は国語が大の苦手でした。
なぜ嫌いかというと
「国語は勉強しても点数が上がらない」
「国語は本好きでセンスのある人しか高得点を取れない」
そう思っていたからです。
国語と言っても、大きく分けて、読解、古文、文法、漢字があると思いますが、一番難しいのが読解だと思います。
古文、文法、漢字に関しては、暗記さえすれば成績が上がるのですが、読解だけはそうは行かないからです。
定期テストは何となく文章を読んで覚えておけば最悪点数を取れますが、どんな文章が出るか分からない高校受験や模試では、そんな対策では点数を取れません。
しかし、中2のある時、塾の先生に
と教えられて、それを忠実に守った私は実際に偏差値を約20程度上げることができました。
ずばり、結論から言います!私が意識した4つのポイントはこれです!
- 論説文と小説文、それぞれ勉強法は全く違う!
- 文章中で問題になりやすいような重要箇所を知る
- 文章中の重要箇所を見抜く訓練をする
- 問題を解く時は時間をかけすぎないようにする
それぞれかなり重要なポイントですので、1つずつ詳しく解説していきます!
目次(クリックでジャンプ)
論説文と小説文、それぞれ勉強法は全く違う!
まず、読解の勉強法をするにあたって、国語の読解問題には大きく分けて2つのタイプがあることを知っておきましょう。
それは、論説文と小説文です。
こんな人、またその逆の人もいると思います。
それは当たり前で、論説文と小説文は勉強法やポイントが全く違うからです。
違いがわかっている人は大丈夫ですが、知らない人のためにそれぞれ解説していきます。
論説文とは?
論説文は、筆者があるテーマに対して理由や具体例を述べながら、主張を述べていくタイプの文章になります。
難しい言葉が使われたり、堅苦しい書き言葉で書かれることが多いです。
小説文とは?
小説文は、主に物語を題材にしています。特徴としては、必ず心を持った人物が登場することです。
基本的に、登場人物の心を追って物語が進みます。
よく勘違いしている人がいるのですが、「小説文は感情移入をして読む」のは間違いです。なぜなら、感情移入してしまうと読む人によって感想が変わってくるからです。
これでは試験になりません。
小説文を解く上で必要なことは、登場人物はどういう心情なのかを「文章中から読み取る」ことです。
文章中で問題になりやすいような重要箇所を知る
※この部分はとても大事なのでしっかり読んでください。
ほとんどの中学生はこう思っていると思います。
でも実は、国語の文章題は問題の出され方に大きな特徴があるのです。
これを知ることで、文章を読むときに
「あ、ここが後から問題に出されるかもな!」
と意識しながら読むことができるからです。
論説文で問題になりやすい重要な箇所
論説文は、3つのポイントが良く問題に出てきます。
- 「原因」と「結果」
- 「具体例」とその「まとめ」
- 「一般的に言われていること」と「筆者の主張」
それぞれ解説していきます。
「原因」と「結果」(理由問題)
「原因」と「結果」は、良く問題に出されます。
「筆者はなぜ〇〇が起きると述べていますか。次から選びなさい。」
などの問題がこれに当たります。
「〇〇だから〜である。」のような文章が出てきたら、問題に出されることが多いの注意して読みましょう。
「具体例」とその「まとめ」
こちらもよく問題に出題されます。
「〇〇とあるが、これはどういうことか。」
のような形で問題に出されることが多いです。
また、具体例はあくまで例なので、その後に必ず「その具体例から結局言いたかった事」が来ます。
この「具体例のまとめ」が、重要ポイントであることが多いです。
後にも書きますが、「具体例のまとめ」が筆者の主張に繋がることも多いので押さえておきましょう。
「一般的に言われていること」と「筆者の主張」
こちらは、いわゆる逆接の形で文章中に出てきます。
「〇〇と言われているが、本当にそうだろうか。いや、実は〇〇である。」
このような形です。
筆者は、基本的に「一般的に言われていること」を疑い、「私はこう思う。」と主張することが多いです。
よく、「しかし」の後に大事なことが書かれる、と言われるのはこのためです。
問題文では、
「文章中で筆者が伝えたかったことは何か。次から選べ。」
のような形で問題に出題されます。
筆者の主張は、結局その文章で何が言いたかったのか、ということです。
これを分かっていなければ、その文章を理解したことにはならないので、とても問題に出されやすいです。
小説文で問題になりやすい重要な箇所
小説文は、以下の2つのポイントがよく問題に出されます。
- 人の「感情」と「その原因」
- 人の「行動」と「その理由」
小説文では基本的に
「原因→感情→行動」のように物語が進んでいきます。
そして、この3つの流れが問題に問われます。
それぞれ解説していきます。
人の感情とその原因
先にも書きましたが、小説文は、「感情移入」をして読んではいけません。なぜなら、小説文とは文章から登場人物の心情を「読み取る」ものであって、「想像する」のではないからです。小説文で問われる能力は、心情を「読み取る」能力です。なので、人の感情とその原因はとても問題によく出てきます。
問題としては、
「〇〇はなぜこのように思ったのか。」
「〇〇は〜のようにされてどう感じたか。」
のように出てきます。
人の行動とその理由
小説文では、登場人物が何かを感じると必ずそれに基づいて行動を起こします。行動ではなくても、それが表に現れるようになります。
例えばですが、
「ユキオは、手に持った鉛筆を机に強く投げつけた。」
「花子は、顔を真っ赤にした。」
などのように、外から分かるように感情が現れます。
この、行動や表情が、一体なぜ起こったのか、問われます。
「なぜユキオはこのような行動を取ったのか。次から選べ。」
のような形で問題に出されます。
文章中の重要箇所を見抜く訓練をする(見抜き方)
文章題で問題になりやすい重要箇所がどんなものなのかは、分かったと思います。
そう思ったかもしれません。
では、ここからはその重要箇所を見抜くためのコツを教えていきます。
論説文で文章中の重要箇所を見抜くコツ
先ほど、以下の3つが、問題になりやすいと教えました。
- 「原因」と「結果」
- 「具体例」とその「まとめ」
- 「一般的に言われていること」と「筆者の主張」
では、それぞれ、文章でどのようにして出てくるのかを教えていきます。
見抜き方のコツを覚えたら、次は文章を読みながら、その箇所を見つけたらチェックをつけるようにしましょう。
チェックをつけるだけでその箇所が重要なポイントであることが分かるからです。
そうして後から問題を解くときに、チェックをつけたところだけを見返すと、答えが見つけやすくなります。
「原因」と「結果」
「原因」と「結果」が文章中に出てくる時は、以下のような言葉が続くことが多いです。
「なぜならば〜」「なぜかというと〜」「これは〜だからである。」
このような言葉を見つけると、「原因」と「結果」が書かれていることが多いので、チェックをつけておきましょう。
「具体例」と「そのまとめ」
「具体例」が文章中に出てくる時は、以下のような言葉が続くことが多いです。
「例えば〜」「〜などはその例である。」
また、上のような言葉がなくても、次のような場合は具体例であることが多いです。
それまでとは違い、急に具体的な話になる。
(例:果物はどれもとても美味しい。イチゴは甘いし、みかんは酸っぱいし、りんごは甘酸っぱい。)
具体例があると、必ず「そのまとめ」が近くにあります。
「まとめ」は、なかなか言葉だけでは見つけづらいのですが、具体例のすぐ近くにあることが多いので、「具体例」をチェックしておく癖をつけておけば、「まとめ」は自然と見つけやすくなります。
「一般的に言われていること」と「筆者の主張」
「一般的に言われていること」と「筆者の主張」が文章中に出てくる時は、以下のような言葉が続くことが多いです。
「〜、しかし」「〜だが、実は〇〇」「本当にそうだろうか?」
このような言葉が出てきた時は、筆者が強く主張したい事柄が続きます。
そのような部分は、その文章のまとめであることもあるので、注意深く読んで、チェックをつけましょう。
小説文で文章中の重要箇所を見抜くコツ
小説では、以下の2つが問題に出やすいという風に教えました。
- 人の「感情」と「その原因」
- 人の「行動」と「その理由」
ではこちらも、それぞれ本文中での見抜き方を教えていきます。
人の「感情」と「その原因」
人の「感情」は論説文とは違い、比較的簡単なことが多いです。
なぜならば、感情を表す言葉が出てくれば、その箇所が感情を表す部分だからです。
では、その感情になるような「原因」は、どうしたら見つけられるでしょうか。
それも簡単です。
それは、「感情」の直前を見れば、大体その原因となる出来事が起こっているからです。
例外としては、「何かを思い出して感情がまた湧き上がってくる」場合です。
この場合だけ注意しておけば、大丈夫でしょう。
人の「行動」と「その理由」
人の「行動」と「その理由」は、見抜き方のコツを学ぶというよりは、これを見つけるように努力しながら読むことが大事です。
小説文の文章題を読む時は、登場人物が何らかのアクション=行動を起こしますが、常に、その理由を考えて紐付けながら読み進めましょう。
その行動の理由が感情であるならば、要注意です。
なぜなら、その箇所は、問題になりやすいからです。
問題を解く時は時間をかけすぎないようにする。
ここからは、問題演習の際に気をつけるポイントです。
それは、上にも書いてある通り、「時間をかけすぎないようにする」ことです。
よくこう言う言葉を聞きませんか?
実はこれは、半分正解で、半分間違いです。
どういうことかと言うと、国語の文章題というのは、基本的に時間をかければ正答率は上がりますが、それでは試験では意味がないからです。
しかし、どれだけ時間をかけても結局答えに自信が持てないし間違う、という人もいるでしょう。
そういう人は、まずは時間をかけてでもいいから、正しい読み方を知るべきなのです。
ですが、国語の文章というのは、そもそも、全ての文字が重要なわけでは無くて、重要な部分(骨)と、飾り付け(肉)に別れます。
文章は、重要な部分(骨)+飾り付け(骨)でできている。
そして、基本的には、重要な部分(骨)だけをじっくりと読み、あとは飛ばし読みでいいのです。
実は、このポイントは、文章を早く読めるようになるだけでは無くて、
「正しく読む」=「筆者の主張を捉える」
ことにもつながるので非常に重要です。
では、重要な部分(骨)と飾り付け(肉)の見分け方を、それぞれ論説文と小説文で見ていきましょう。
論説文で重要な部分(骨)と飾り付け(肉)を見分ける方法
実は、これは先ほど教えたことの繰り返しになります。
それはずばり、「具体例」と「そのまとめ」を読み分けることです。
「具体例」というのは、筆者が伝えたい主張や事実の例です。
つまり、本当に言いたいことは、「具体例」の前後に来る、「そのまとめ」になります。
なので「具体例」というのは、基本的にじっくり読む必要がなく、読み飛ばせばいいです。
これだけでも、随分と読む速度は速くなります。
この「具体例」にいち早く気付く訓練をしておけば、筆者の主張に気付くことができるだけでなく、読むスピードも上がるということです。
小説文で重要な部分(骨)と飾り付け(肉)を見分ける方法
小説文では、基本的にストーリー全体がほとんど飾り付けであると思っていいです。
もちろん、物語として読むならばその読み方は悲しすぎますが、問題として読む時はそれでいいです。
逆に重要な部分というのは、先ほどの繰り返しになりますが
感情・感情の原因・その感情が起こした行動
ということになります。
ここだけにチェックを入れてあとは読み飛ばすようにしましょう。
もちろん、物語のストーリーを追って、理解することは必要ですが。
まとめ
以上が、国語の文章題の勉強法のポイント4つです。
もう一度おそらいしましょう。
- 論説文と小説文、それぞれ勉強法は全く違う!
- 文章中で問題になりやすいような重要箇所を知る
- 文章中の重要箇所を見抜く訓練をする
- 問題を解く時は時間をかけすぎないようにする
これを一度見て意識するだけで実践するのは、中々難しいと思います。
しかし、何度も見返して、最初はゆっくりでもいいので、文章題をときながら文章中にチェックを入れるところから慣れていきましょう。
そうすれば、自然と国語の文章題の読み方が体に染みついてくるはずです。
もし反響があれば、別の記事でもう少し詳しく解説してみようと思います!
是非コメントなどお待ちしております!
では勉強頑張ってください!!